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2011年11月06日

福間健二の作品13

Togetterより

【No Good  完全版】福間健二tweet詩 fukuma10r

「スウィングする授業も、黒い犬を連れた悪魔との取引も、簡単じゃない。遠くから走ってきた勢いがいる。その勢いの貯金が尽きて、ざわめく教室。誘惑力なしの、立ち往生ばかりする先生やってます。」(No Good 1)
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2011年11月03日

名古屋上映レポート

名古屋上映レポート

名古屋シネマテークでの『わたしたちの夏』は、10月29日(土)から11月2日(水)までの5日間上映されました。福間監督と名古屋シネマテークとのつきあいは、もう20年近くなります。92年に『石井輝男映画魂』が出版されて、今は亡き石井輝男監督特集が組まれたときに始まって、『急にたどりついてしまう』『岡山の娘』と上映していただいてきました。シネマテークのある千種区今池も、劇場のある今池スタービルも、福間監督にはなつかしい場所です。10月29日の萩原朔太郎賞授賞式以降、過密スケジュールのつづく福間監督は、11月1日(火)映画の日に、シネマテークにご挨拶に行ってきました。

20時30分上映スタートの10分前にシネマテークに到着。すでに入口の外にまで列ができるほどのお客様がいらしています。場内は満席になりました!
福間監督がひとことご挨拶とお礼を言ってから、上映は始まりました。
シネマテークのあるビルは古くて摩訶不思議なところ。劇場のある2階の廊下の壁にはびっしりとチラシやポスターが貼られていて、見ていてちっとも飽きません。このあたりにシネマテークの心意気が感じられます。だから、ここの写真を撮るはずだったのに! ほれぼれしちゃって、忘れてしまった! すみません! 

さて上映が終わって、平野支配人と福間監督のトークが始まりました。まずは「朔太郎賞おめでとうございます」とお祝いの言葉。平野さんはどんどん質問を投げかけます。
「全体にもそうだけど、千石先生の授業の場面など、先生も学生も、どこまでが福間さんの考えたセリフなのかがわからなかった。そのあたり、ホンはちゃんとあったのですか。またリハーサルはしたのですか」
「授業は、実際の千石先生の授業そのものをやってもらって、サキ役の小原さん以外の学生たちには、自分たちの考えを話してもらった感じ。全体的に、台本には『未定』としてるところがたくさんあったんです。ホン読みはしましたけど、リハーサルはほとんどしない。あまり練習してこられても、演技経験がないのがいいと思ってるので。現場の状況、カメラマンの鈴木一博さんの画への向かい方などで、その場で即興的に出来上がったセリフや動きが生きましたね」と福間監督。
「福間さんが面白いと思ってるものがちゃんと詰まっていて、それらがうまくつながって出来ていると思いました」と平野さんは言います。

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それから、観客の方からの質問を受けます。ここシネマテークでは、たくさんの質問や意見があがるのです。それだけ熱心なお客さんが多いからなのか、平野さんの進行と雰囲気作りがうまいからなのか。いつも感心させられることです。
まず古い映画ファンと思われる方から「福間さんは、石井輝男監督を研究されたわけですが、石井監督の影響はあまり感じられません。どうなのでしょう」と質問されました。
福間監督は苦笑いしながら「そうですねえ……。石井監督の要領のよい撮り方や、『網走番外地』シリーズの主人公の名前の橘(立花と変えて)を三作とも使わせてもらってることとか、いちおうはあるんですけど……」と。

つづいての質問です。「物語の前半には、戦争のことや9・11など社会的なことが登場しますが、中盤以降にはそれがなかったのはどうしてでしょうか」。
「主人公が迷いこむ森は、死の世界でもある。わたしたちが生きているこの世界は、わかりにくく未来も見えにくくて息苦しい。森に逃げこむけれど、帰ってこれるのか。帰ってこなくてはいけない、生きていかなければならないと。『水ヲ下サイ』で戻って、前半とつながらないかと考えたのです」。福間監督はそう答えました。

次の質問は「庄平が突然殺されるのはどうしてでしょうか」と、若い女性からです。
福間監督はちょっと考えながら「単純には、ギャングもやろうというのがあったんですけど……言ってしまうと、庄平は、生きて東京に戻ってきたのかな、本当は神戸で死んでいたのかもしれないと。庄平役の常吉さんには、生きている人ではない雰囲気が出ていて、なおかつあそこで死んでもらうと、千景とサキの物語になるから、庄平が死ぬドラマを考えなくてもいいというのもあったんですね」と、ご都合主義的なホンであることも(?)暴露します。
そこで平野さんも突っ込みます。「『岡山の娘』もそうだったけど、やっぱり男はどうでもよくて、女ってところにくるんですね」(場内笑)。

そしてラストシーンについての質問も出ました。「ラストの『水が欲しい』のところはとても重要だと思うのですが、撮り方はじつに淡々としていて、カメラは寄らないのですが、ラストとして宙ぶらりんさはなかったのですか?」
「あそこは寄らなくてもいいと思いました。自転車の濃いピンクを出したかった。自転車と二人、このサイズで決まり、と。そして月のショットが出ますけど、あれが生きた、そう思ってます」と福間監督。

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客席からはさらに手が挙がります。「バスに乗り遅れるなよ」がとても印象に残っていると言われた女性、「サキ役の小原早織さんは、僕の今年の最優秀女優賞だ!」と主張された若い男性。場内は熱気で暑いほどになって、あっという間に時間がすぎてゆきました。
最後に福間監督は、これからについて「映画のなかに詩が入るのがいやだ、とよく言われるんです。劇中で詩を引用しないで、全体が詩であるような映画をつくっていきたいと思います」としめくくりました。場内からは熱い拍手がわいて、中身の濃いトークは終了しました。

ロビーでは、詩集やパンフレットを買ってくださった方に、監督はサインをしながらさらに交流を深めることができました。
遠くからかけつけてくださった方、名古屋市内の方々、夜遅くまでおつきあいくださり、ほんとうにありがとうございました。
そして、平野さんをはじめ、仁藤さん、大橋さん、シネマテークの皆さん、このたびもまたすっかりお世話になりました。感謝の言葉を送ります!

宣伝スタッフ エッセンシャル今池




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