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2011年09月06日

東中野上映レポート 7

トークゲスト 山アはなさん

9月5日(月)。台風の強風と雨が続いたので、このところ毎日東中野のホームに着くたびに、看板が気になっているけれど、今日も元気でほっとしました。夜のライトを浴びたのもなかなか、なんて思ってるのはわたしだけかな。

今夜のゲストは山アはなさん。かつて浜松ムーンライトシアターの支配人として、地方で自主映画を上映する活動の先陣を切って活躍していた「はなちゃん」です。その後松山シネマルナティックに移り、いまは東京から松山の上映活動を支えながら、映画とともに人生を歩んでいる、そういうアラフォー世代の女性です。
福間監督との出会いは、95年の『急にたどりついてしまう』の上映を、東京のあと真っ先に浜松で声をかけてくれたことに始まります。
「地方は誰かが行動を起こさないと、何も動かないんです。映画が作られても、都会でしか見れない、待ってるだけでは見れない、それならと」とはなさん。
福間監督は、はなさんのような存在が次の作品への意欲の基になっていると言います。
「『岡山の娘』が高崎映画祭で上映されてる頃から、監督はもう次の構想を話してましたよね」
「えっ、そうだった?」
「そうですよ! 電光石火のごとく、次は早いなあと」。
自分の意識にはなかったという監督の心は、はなさんにはお見通しだったのでしょう。

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千景役の吉野晶さんについてはなさんは、映画によせてくださったコメントのなかで〈アラフォーのヒロインをしなやかに体現する吉野晶が素晴らしい〉と言っています。
「吉野さんは瀬々監督の作品でデビューされたわけですが、その吉野さんを起用することで、瀬々さんへのライバル意識というか、瀬々さんよりうまく撮ってやる、みたいな気持ちってあったんですか?」
「それは特になかったけど、『汚れたマリア』のあと吉野さん主演で絶対撮る、と言いながらそのチャンスが作れなくて、ずっと友人でいたんだけど、撮影のなかで意外な面も見えてきたりした。でも、彼女の美貌は16年前とほとんど変わっていなくて、やっぱりきれいだなあと思ったね」

サキ役の小原早織さんの抜擢についてのはなさんの質問に、監督は「運が良かった。授業に出ている学生に、映画に出てほしいと声をかけたのは、初めてのことだった」と言います。
「映像はゴダールっぽいんだけど、女優をきれいに撮るというのは、なんだかロメールっぽいですよね」とはなさん。
「監督は人に向かうのが仕事で、カメラマンを信頼してるからファインダーは覗かない。自分は身体で感じればいい。撮るというより、自分が向かう場所として人物やものをとらえる」
このことが『わたしたちの夏』の、とりわけ女性や植物の美しさにつながっているのでしょうか。

はなさんは、声を大にして言います。
「それにしても、監督の映画はどんどん若返ってますよね。そのみずみずしさは尋常じゃない! この映画の監督です、って実物が登場したらみんなびっくりするんじゃないですか。もっと若い人だと思ってたみたいに」(笑)。
「ここまでの映画の歴史で、本当に映画は変わったのだろうかと思うほど、日本映画の大半は枠の中におさめられすぎている。もっともっと自由にやればいいと思うんですよ」と監督。
「福間監督はいま、一番楽しんで映画を撮ってる気がしますよね。朔太郎賞もとったし、いい風が吹いてますね」
はなさんは、そう締めくくりました。

映画をつくることと、映画を見せること。このふたつの間に、通いあう人の心が存在してこそ、どちらもが生き生きとしてくるのだと思います。
福間監督と山アはなさん。映画をとおして結ばれている二人のつよい絆が、よく伝わってくるすてきなトークでした。

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宣伝スタッフ クーちゃん
写真撮影 酒井豪

posted by tough mama at 15:48| Comment(0) | イベントレポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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